不動産ブログ

2023年 地価公示発表

お知らせ

地価公示制度は、国土交通省土地鑑定委員会が毎年1回、標準地の正常な価格を公示することで、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。
地価公示制度は、1961年に制定され、以来、50年以上にわたって継続されています3。地価公示制度は、不動産取引の円滑化に寄与することが期待されており、不動産鑑定士による鑑定評価に基づいて、適正な地価の形成を目指しています。

岩手県の2023年1月1日時点の公示地価について、国土交通省が発表した全国平均は、前年比1.6%上昇したとのことです。岩手県における令和4年地価公示結果の概要によると、県全体の住宅地の平均変動率は-0.1%(令和3年:-0.4%)となり、21年連続の下落となっています2。盛岡市の住宅地の平均変動率は1.1%(令和3年:0.2%)となっています。

もう少し詳細を見てみると住宅地の平均変動率は、令和4年度の地価調査結果によると-0.6%(令和3年度:-0.8%)となっており、22年連続で下落しているようです。ただし、盛岡市の住宅地の平均変動率は1.4%(令和3年度:1.2%)となっており、8年連続で上昇しているとのことです。このよなうな地価上昇の要因は、中心市街地の商店街の空洞化等の影響により土地需要が低迷し地価が下落していたことが挙げられます。価格が上昇したのは、盛岡市、北上市、大船渡市、釜石市、矢巾町の5地点です。また、他にも新型コロナの行動制限が緩和され人流が回復したことや、低金利が継続していることが大きいと分析されています。
岩手県の住宅地の地価の推移については、2023年の岩手県の地価公示の平均金額は「43,251円 (186地点)」、用途別は住宅地「34,085円 (127地点)」となっています1。また、令和5年の地価公示結果によると、県全体の住宅地の平均変動率は0.1%(令和4年:-0.1%)となり、22年ぶりの上昇となっています。127地点のうち価格が上昇したのは50地点で、県全体の商業地の平均変動率は-0.9% (令和4年:-1.0%)となり、30年連続の下落となっています。

地価公示によって、その地域の不動産価格の相場が分かります。公示地価は、毎年3月中旬から下旬にかけて公示され、全国で約26,000地点ある標準地と呼ばれる土地の価格が公表されます。ただし、公示地価は、実際の不動産価格とは異なる場合があるため、不動産の売り時を決める際には、公示地価だけでなく、実際の不動産価格や、その地域の需要・供給状況などを考慮することが重要です。

以上のような情報から、不動産の売り時を考える際には、公示地価だけでなく、実際の不動産価格や、その地域の需要・供給状況などを考慮することが重要であることが分かります。